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インフルエンザ脳症とは?どんな症状?

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インフルエンザ脳症とは、インフルエンザの合併症の一つで、インフルエンザウイルスに感染することによって免疫異常が起こり、脳の働きに支障をきたす状態のことを言います。
主に5歳以下の幼児に多く見られ、一般的なインフルエンザの症状(高熱・咳・関節痛など)に加えて、けいれん・意識障害・異常行動などの神経症状が生じます。
急激に発症する疾患で、約80%の患者はインフルエンザに罹患して高熱が出た数時間~1日以内という短期間にこれらの神経症状が出現します。

15分以上続くけいれんや左右非対称のけいれん、何度も繰り返すけいれんは、インフルエンザ脳症の可能性があります。
意識障害とは、ウトウトと傾眠で、呼びかけたり刺激しても反応が鈍い、または反応しない状態のことを言います。
異常行動とは、人を正しく認識できない、意味不明なことを言う、幻視を見る、訳もなく泣いたり怒ったりするなどの症状のことです。

しかし、これらの症状が見られるからといって、インフルエンザ脳症だと決定するわけではありません。
子どもの場合、高熱による熱性けいれんや熱性せん妄の場合もあるので、まずは速やかに医師の診察を受けることが大切です。
インフルエンザ脳症が疑われる場合、インフルエンザ検査に加えて、頭部CTやMRIを撮影します。
画像検査で脳に浮腫がある場合、意識状態や血液検査の結果と合わせて、インフルエンザ脳症の診断がなされます。

インフルエンザ脳症の原因は、インフルエンザの強い毒性によって、体の免疫機構が障害されることだと言われています。
体内に侵入したウイルスは「サイトカイン」という物質の働きで排除されますが、インフルエンザ脳症では、この免疫機構が障害され、免疫の過剰反応が起こってしまいます。
全身の細胞から通常をはるかに超える量のサイトカインが放出されることで、体内にサイトカインが過剰な状態になり、高サイトカイン血症になります。
その結果、前述のような意識障害が出現し、さらにより多くの細胞が障害されると全身状態の悪化や多臓器不全につながります。
そのため死亡率が10%程度(2010年以降)と高く、後遺症が残る可能性もあるのです。

インフルエンザ脳症の治療法は、インフルエンザウイルスに対する治療と、免疫の異常を抑えるための治療の2つが中心になります。
ウイルスに対しては、抗インフルエンザ薬を使用して早期に治療が行われます。
免疫異常を抑える治療法としては、ステロイドやグロブリンを投与することで過剰な免疫反応を抑える方法があります。
その他に、けいれんを抑える治療、脳の浮腫を抑える治療などの対症療法を適宜組み合わせ、厳重な全身管理が行われます。

約25%の確率で後遺症が現れる

インフルエンザ脳症で後遺症が残る確率は、約25%、4人に1人程度です。
後遺症の出かたや程度は人によって異なりますが、多くは神経障害によるもので、脳の障害された部位によって症状が変わります。

主な後遺症としては、運動麻痺、視覚障害、聴覚障害、嚥下障害などが見られます。
運動麻痺とは、手足に麻痺が残り、動かし辛くなったり動かせなくなってしまうことを言います。
単麻痺という四肢のどこか一つだけに麻痺が出るものから、四肢麻痺といって全ての手足に麻痺が出るものまで程度は様々です。
視覚障害は目で見ることの障害、聴覚障害は耳で聞くことの障害です。
嚥下障害とは、嚥下(ものを飲み込むこと)の機能をつかさどる神経が障害されることで、食事の際にむせたり、食べ物が気管に入ってしまったりすることを言います。
嚥下障害があると、誤嚥による肺炎を起こしやすくなります。

知的障害や高次脳機能障害が後遺症で残ることもあります。
知的障害とは知能の発達が遅れることを言います。
高次脳機能とは、認知・言語・注意・判断といった脳の働きのことで、高次脳機能障害ではこれらが上手く働かず、記憶障害(新しいことを覚えられない)、注意障害(集中力が著しく低下する)、失語(読み書き・話すなどの言語機能が失われる)、社会的行動障害(感情を適切にコントロールできず、不適切な行動をとってしまう)などの症状が見られます。

また、インフルエンザ脳症の後遺症としててんかんが起こることがあります。
特にインフルエンザ脳症になった後1年間は、てんかん発作が起こる確率が高く、注意が必要です。

このように、インフルエンザ脳症の後遺症には日常生活に支障をきたす症状が多いため、後遺症に悩まされている人も多いのです。

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